日が暮れてから部屋に戻った
凄い、凄過ぎる!
どうやって突き止めたのか分からん
何処から袋の中に入ったのかも、
奇麗に一直線にそのパンのまるで一部の様に
蟻の列が紐の片側だけを伝って行き来している
引っ掛かっている洗濯物等には見向きもせずに
全然勝てる気がしない、
色々考えてた洗面器に水を張って真ん中に浮かすとか、やるか?
そこまで、そこまでやって食われてたらどうする
だいたい袋なんか結ぶの、何か分からんけど負けた気がするから本当は嫌だったのに
「完敗だ蟻さんよ~、」
「叩きのめされたぜ、」
「俺は明日出て行くよ、パンを置いてな」
「それは、もう、お前等の物だ」
俺は袋ごとパンと蟻を全力でゴミ箱に叩き込んだ。 終わり